新しい聴覚障害アドバイザー

一気に不安にさせられた、役所からの人の言葉

 

役所からの連絡


子供が無事退院して、家での生活が始まって間もなくして、

役所の人から電話を受けました。

『お話をしたいので、家に伺ってもいいですか?』と言うので、

家に来てもらいました。

彼女が何をしに来たのか?最初は分かっていませんでした。

ただ初めての育児に対しての話だと思っていました。

しかし、それは最初だけでした。


不安にさせられた出来事


役所の人は『小耳症の子供について情報を伝えに来ました』

その情報とは、、、子供の耳が聞こえない状態だった時に

どのような機関が助けてくれるとか、聾学校の案内などでした。

病院では、右耳は難聴だけど左耳は正常なので大丈夫と

言われていたので、聾学校に入る場合はどうするか?などの

話をされてショックと驚きで、私の気持ちは複雑になりました。

色々と真剣に説明してくれる彼女の話を困惑しながら聞いていて

『そんなに私の子供は普通じゃない状態で産まれてきた』と

言われているようで、物凄くイヤな気分と悲しい気分にさせれられました。

確かに耳の形はないし、耳の穴が塞がっているから聞こえないかもしれない。

けれど、聾学校に入らないといけないくらいな事なの?

普通の学校へは行けないの?普通の子供と違うの??


普通じゃないと決めつけられた


片耳は小さくて耳の穴は塞がっているから、普通の子供とは違う。

インターネットなどで小耳症の事を調べていたけど、

そこまでネガティブな事は書いていなかった。

10歳くらいになったら耳を作る手術を受ける事が出来て、

聞えは変わらないけど、見た目は普通の人と変わらないくらいになる。

だから、そんなに心配はしていませんでした。

でも役所から来た彼女は、最初から身体障碍者のような扱いをして

色々なパンフレットを持ってきて説明していきました。

前向きだった私の気持ちは、ドスンっと海の底まで落とされた

そんな気分でした。


不安との戦い


役所からのアドバイスで気持ちが落ち込んでいた所に

私の母親とのいざこざが起きました。

出産後、実家で子供のお世話をしていた私に色々と言ってきました。

母親の言う事は一般的な事でした。

私が用意した子供服が少な過ぎるという事でした。

『子供は、すぐに吐いたり、オムツ替えしている時などに濡れたりして

汚れるので、着替えは沢山用意しないといけない』


私は病院、雑誌などからの情報を元にしっかり準備したつもりでした。

でも『足りないと』言われ『何を考えているんだ?』と罵られ

もう訳が分からない状態になり、ただ泣いていました。


今考えれば、この頃の私は情緒不安定になっていたんだと思います。

役所の女性の言葉がキッカケで、こんなにも気分が落ちるものなんですね。


この出来事以外にも、その後の役所の人から言われた言葉や

強制的に参加させられた健康診断の事なども含めて

私を不安にさせる事だらけでした。


日本はみんながみんな同じじゃないといけないような文化があります。

その文化は『個人の個性を大切にしない』『皆、同じが正しい』

同じ方向を向いていないと『はみ出し者』とみなされて排除されてしまう。

子供の小さい耳も皆と同じではないからという理由でツライ思いを

子供にさせてしまうかもしれないと不安になりました。


色んな人がいて当たり前の世界で生活していたから、日本のこの考えが

私に不安と違和感を与えていました。






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