新しい聴覚障害アドバイザー

子供の誕生

 

体調の違和感


子供が産まれる時は大変でした。


陣痛が来ているかどうか分からないくらいの違和感があり、

感覚を計ってみると10分間隔くらいになっていました。

まだ仕事の夫に電話をして伝えると『すぐに帰るよ』と。


その後、私の両親にも電話しました。

父親が『病院に行くなら、車で連れて行ってあげる』と言ってくれました。


夫が家に戻り次第、病院に電話をしました。

『一度、病院に来てもらえますか?』と言われたので、

念の為に入院準備をしていたバックを持って出かけました。


病院で診断



夫と私の父親の3人で病院に着いたのは、夜の8時過ぎ。

私と夫は診察室に通され、看護婦さんに心音を聞く為の機械を

お腹に付けてもらいました。

『苦しかったら横向きになってゆっくりリラックスしててください』と

言われたので仰向けから、横向きにゆっくりと態勢をかえると

今まで聞こえていた『トクン』っという心音が聞えなくなってしまいました。

『機械が外れちゃったかな?』っと思っていたら看護婦さんがやって来て、

『赤ちゃんの状態が悪いので、これから緊急手術になります』

『旦那様は待合室でお待ちください』


緊急帝王切開


穏やかだった看護婦さんが真剣な表情に変わり、緊迫した空気になりました。

『陣痛誘発剤を使って自然分娩は出来ないのですか?』と聞いてみると

看護婦さんは何も答えず、真剣な表情を変える事無く準備をするだけでした。


手術準備が終わり、手術室へ。

初めて点滴をされて、腕が痛かった事。

麻酔を背中に打たれて、それもとても痛かった事を覚えています。


看護婦さんと違って穏やかな表情の担当医がやって来て、

『タイミングが良かったよ。もう少しで私は帰る所でした』

担当医が結構、気さくに話しかけてくるので緊張が和らぎました。

それで色々と話しながらの手術となりました。


『緊急手術になるって言われた妊婦さんで、逃げ回った人が

過去にいたのよ。だから、手術台に乗ってもらうまで慎重なの』


だから、看護婦さんの表情が硬かったの?

『赤ちゃんが弱っているんだから、早く出してあげないといけない』

それしか考えていませんでした。

『そうなのよ。でも怖い!って逃げる人もいるのよね』だって。

私の場合はスムーズに手術準備が出来たから良かったらしい。


子供の誕生



そして子供が誕生した時、泣かなかったと思います。

吸引している音や看護婦さんたちの慌ただしい足音などが聞えました。


しばらくして、看護婦さんが『可愛い赤ちゃんですよ』って

私の顔のそばに来て子供の顔を見せてくれました。

この時に見た子供は布にくるまれていて、顔だけ出た状態でした。


『赤ちゃんは他の病院に緊急入院になります』と言ってすぐに

子供を連れて行ってしまいました。


子供は仮死状態で産まれた為、状態が安定するまで入院する事に

なったそうです。


夫は子供と一緒に救急車に乗り、近くの病院に行ったそうです。


私は手術が終わり、とても身体が寒くて震えが止まりませんでした。

待合室で待っていてくれていた父親が病室まで来てくれました。

しばらく話していましたが、眠くなったので寝る事に。


目が覚めた時、真っ暗な部屋に一人でいる事、そしてお腹の傷が

痛み始めているような感じがあって、連絡するボタンを探しました。

枕元の周辺を手で探ってみましたが、見つかりませんでした。

部屋の外で話し声が聞こえたので『すいません!』っと言ってみました。

でも反応なし。聞こえてない?もっと大きい声で『すいません!!』

でも反応がないので、ベッドサイドを叩いて音をだしながら言ってみました。

それでも反応がありません。そして話し声も聞こえなくなってしまいました。

諦めて大人しくして、寝ようと試みたりしていました。


どれくらいの時間が経ったのか分かりませんが、ドアの開く音がしました。

『あぁ~やっと来てくれた!』って思わず言っていた気がします。

目覚めてから今までの事を看護婦さんに話しました。

そして痛み止めを再び入れて、連絡用のボタンも手に持たせてもらい

安心して眠る事が出来ました。


手術の時より怖いと思った出来事でした。

結構トラウマになっていて、2人目の時は連絡用のボタンを持たせて

もらう事を忘れないようにしました。





コメント